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2020年8月6日(木)超音波ミストを作る -修理に用いる手道具
修理に用いる道具や機械は様々ありますが、専門の道具(リーフキャスターや刷毛など)を使用する場合もあれば、ほかの分野の用途、例えばキッチンツールや医療用器具、ホビーグッズなどの中にも応用できる道具があります。私たちが普段使っている手道具もそうした工夫から見つけることが多く、「ポータブル超音波ミストスプレー」もその一つです。装置の中に水を入れてスイッチをつけると、超音波振動により微細なミストが発生する仕組みで、本来、喉や肌が乾燥した際にミストを顔に吹きかけたり口から吸引するための機器です。
このスプレーは、狙った範囲に部分的にミストを当てることができるので、書写材料や本の構造に負担をかけずに紙を伸ばしたい時や、破れの修補を行う際、あらかじめシワや折れを伸展しておきたい時などに使用しています。
また、超音波振動により発生するミストは、紙に対しゆっくり穏やかに水分を与えることができ、紙資料の修理分野ではトレーシングペーパーなど水分に敏感な素材のフラットニング処置にも用いられています。「少しの水分で十分」という場面ですぐ手に取れる小回りの良さと、瞬時に均一な加湿が行える点で重宝しています。
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