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2020年7月1日(水)「新薄葉紙Qlumin™くるみん」を、劣化した洋装本の保護カバーに
劣化が進んだ洋装本の汚損や破損を防ぐ簡易な対応として、ブックカバーのように資料に保護カバーをかける方法があります。
色褪せや傷、擦れなどの損傷が広がらないよう資料を守るとともに、すでに外れてしまった背表紙や表紙を本体と一体化して保管することもできる、手軽で効果の高い予防保存方法です。
レッドロットの粉による扱う手の汚れや、周囲の汚損も防ぎます。
「新薄葉紙Qlumin™くるみん」は表面がなめらかで、レッドロットのように擦れに繊細な資料も傷つけません。
腰のあるしなやかな紙質は、洋装本の立体的な形にも柔軟になじみます。
今回は特別な道具を使うことなく、たたんだり、折ったりと折り紙のような感覚で作れる保護カバーを紹介します。
▶保護カバーの作り方
「新薄葉紙Qlumin™くるみん」(規格断裁品:800㎜×1,100㎜)の使用が便利です。
目安として、A4サイズ程度の洋装本に対して、これを二つ折りすると適当な大きさとして使用できます。
半分にカットしたり、折らずに2枚重ねにするなどして一般的な規格の洋装本に対応することができます。
①薄葉紙を二つ折りする。
②天地を資料サイズにあわせて三つ折りする。中心部の重なり具合で大きさを調整する。
③書籍が中心に来るように置き、折り返しの長さを確認する。
④長い場合は、表紙幅よりやや短い長さで切る。
⑤表紙に合わせて前小口側を折り返す。
⑥表紙が外れている場合、薄葉紙のひもで縛ることで安定します。
小型ロール品「新薄葉紙Qlumin™くるみんのひも」、もしくは薄葉紙を細く裂いてひもを作ります。
結び目は前小口側に来るようにします。
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