今日の工房 

週替わりの工房風景をご覧ください。毎日こんな仕事をしています。

2011年06月06日(月)

6月4、5日に奈良県新公会堂で第33回文化財保存修復学会が開催された。弊社はポスター発表と保存容器の展示を行い、多くのお客様とお会いして幅広くご意見をうかがう貴重な機会を得た。その他、研究発表の見学や懇親会での情報交換など、充実した2日間となった。弊社ブースにお立ち寄りくださった方々に心より御礼申し上げます。

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2011年05月27日(金)

“hinged hollow”と呼ばれるコンサベーション製本のモデル。通常のホロー(hollow)構造と違い、ヒンジ部が2段階になっているため、ヒンジ部にかかる 負担が分散される。重量があり厚く、しかも元の製本がくるみ(case)構造の本に有効で、見開きも非常に良い。詳細は後日「スタッフのチカラ」に掲載予 定。

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2011年05月19日(木)

本年の文化財保存修復学会は6月4~5日の2日間、奈良で開催される。弊社では例年のブース展示のほか、4日のポスターセッションにて「空気汚染ガス吸着性を持つアーカイバル容器-小環境内における空気汚染ガス低減試験-」を発表する。当日ご来場の方は、弊社のブースにもぜひお立ち寄りください。

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2011年05月12日(木)

エンキャプシュレーションした資料を、パンフレット綴じで仕上げる。通常の工程とは逆に、フィルムに挟んだ状態で資料を半分に折ってから封印したことで、 資料を開いた際の見開き度が上がり、フィルムに生じるたわみが軽減された。一括構造の小冊子やパンフレットに適している。

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2011年04月28日(木)

巻子3幅と、もとの資料が入っていた木箱をまとめて収納できる仕切り付き保存箱。木箱を収納するスペースには取り出しやすいように指掛けを付けた(写真左から2枚目)。また軸受は表面に化粧貼りをほどこした新たなバージョンを考案。

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2011年04月21日(木)

Solvent Gelsを使った粘着テープの残滓除去。HMHEC(疎水化変性ヒドロキシエチルセルロース)と水を調合して作成したゲルを残滓部分に置き、極少量の溶剤を与えてマリネする。溶剤が穏やかに残滓部分へ働き、溶けだした粘着剤をゲルが吸着する。数回マリネを行ったところ、残滓部分の色が薄くなった。

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2011年04月14日(木)

素描や版画用の特注シンクを作る。作品を持ち運ぶ際に扱いやすいよう、中が透けてみえる程の薄い不織布をシンクにとりつけた。フラットな状態で積み重ねて保存容器に収納する。

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2011年04月07日(木)

トレイ付棚はめ込み箱に取手付きスペーサーをつけた。書類や紙束をトレイに収納する際、スペーサーごと持ち上げれば紙を傷めず、スムーズに出し入れできる。

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2011年03月23日(水)

この度の東北地方太平洋沖地震で被災されました皆様には謹んでお見舞い申し上げます。弊社といたしましても、被災者の救済および被災地の復興に役立てていただくための義援金を寄付するとともに、今後、必要になるであろう資料保全・救出活動のため、私たちができることを考え、実施していく所存です。被災地の一日も早い復興を心より祈念いたします。

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2011年03月10日(木)

大型書籍の表紙ボードのコーナーや小口に見られる損傷で、芯材がむき出しになり変形しているものに対する補修処置。新たな芯となるボードを元の芯材の中に差し込み、補強する。さらに砕いた和紙の繊維とデンプン糊でモデリングをする。色調を合わせるために染色した和紙で被覆する。場合によっては、アクリル絵具で補彩も行うこともある。

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2011年03月03日(木)

保存容器の部材を型抜きした後のアーカイバルボードは廃材となるが、リサイクルのために専門回収業者にまとめて定期的に引き取ってもらう。この日も溜まった廃材をスタッフ総出で引き渡し。回収後の作業場はすっきり。さっぱりとした気持ちで作業に励む。

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2011年02月23日(水)

修補に使用する染色した和紙。資料の風合いに合わせるため、様々な色と厚みの補修紙が揃っている。また紙資料だけではなく、革装丁本の修補にも使用される。

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2011年02月17日(木)

複数の丸まった状態のポスターをまとめて収納できる保存容器。筒型保存箱に仕切りをつけたシンプルな作りで、平置きも縦置きも可能。積み重ねることもできるため、無駄なくさまざまな収納スペースに置ける。

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2011年02月03日(木)

胸像の本体と台座を一つにまとめて収納するため、つづら式保存箱に仕切りを付けた。本体の横に台座を縦に入れる仕様で、仕切り板を底部の穴にはめ込み固定させている。また、本体用の部屋にはスペーサーを入れて空間を調整した。

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2011年01月20日(木)

大量の単語カードをまとめて被せ式保存箱に収納。カードを分類順に収めていく中で空いた空間に筒型状のスペーサーを挿入。こうすれば被せ箱の大きさを揃え られるので、棚にすっきり収納できる。大量の資料も煩雑になることなく整理・保管が可能。スペーサーは大小様々に作製できる。

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2011年01月13日(木)

くるみ製本によく見られるヒンジの損傷に対しての簡便な補修処置。本体と表紙を繋いでいる見返し紙をヒンジ部分で切り、本体と表紙を分離。背に羽つきの和 紙を貼り、羽を表紙に貼り付け、本体と表紙を接合する。このとき表紙にのる羽は、染め紙を使用し、見返し紙と似た色にすることで仕上がりがきれいになる。

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2011年01月05日(水)

謹んで新年のご挨拶を申しあげます。旧年中は格別のお引き立てを賜り、厚く御礼申しあげます。当社も心新たに2011年をスタートさせることができました。本年も相変わりませず、ご指導ご鞭撻をお願い申し上げます。

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2010年12月24日(金)

2010年も残すところあとわずかとなりました。弊社は年末12月28日まで、年始は1月5より平常通り営業いたしております。本年中のご愛顧に心より御 礼申し上げますと共に、明くる年も変わらぬご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願い申し上げます。さて、来年は卯年。ご好評の手拭いもできました。

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2010年12月09日(木)

コンサベーションの処置サンプル。修補やエンキャプシュレーションを行った新聞紙や、リーフキャスティングと裏打ちの違いが分かるように仕立てた和装本な ど、処置の見本を作成する。これらのサンプルを実際に見て触れてもらい、お客様に処置への具体的なイメージを持ってもらう。

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2010年12月02日(木)

社内勉強会(略称:箱研)にて、弊社保存容器の開発の歴史を振り返った。タトウ式保存箱は創業期からの主力商品。開閉部は当初のワッシャー式、コハゼ爪等と変遷し、現在のワンタッチヒネリ式に落ち着いた。

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