今日の工房 

週替わりの工房風景をご覧ください。毎日こんな仕事をしています。

2014年04月11日(木)

保存容器への資料の収納作業の様子。陶器等の壊れやすい資料は1点ずつ綿布団で包み、寸法に合わせて仕切りを設ける。また、大型の重量物や貴重な品は個別に箱に入れ、分類ごとにまとめ箱に収納する。

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2014年04月03日(木)

年度末の慌ただしさからようやくいつものペースに戻りつつある工房。弊社の周りの桜はもう満開を迎えている。さて、新年度を迎え弊社では正社員を募集しております。詳しくはこちらをご覧下さい。

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2014年03月27日(木)

木製のタバコケースを収納する保存容器。容器内部での擦れを極力抑え、更に蓋を開けた際に資料が見えるようにとの依頼。エンキャプシュレーションで使用する不活性ポリエステルフィルム製のタトウで資料を包み、それを予め容器に収めた穴の開いたトレーに嵌め込む。取り出す際はトレーごと引き出すことで、資料へ余計な負担がかからない。

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2014年03月20日(木)

修理作業中の撮影風景。各工程で写真撮影を行い作業記録を取る。処置報告書(ドキュメンテーション)を作成する際は、作業の工程、処置技術、使用薬剤・材料についての解説と共にこれらの画像を添付する。

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2014年03月13日(木)

全長3メートルの巨大な巻子を収納するための大型箱。長尺でも反らずに軽量でかつ十分な強度のある構造になっている。フラップ部は角を潰さずスムーズに差し込める形に工夫した。箱の中で巻子を包み込むように支える綿布団を敷き完成。

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2014年02月27日(木)

映画フィルムを収納するためのタトウ式保存箱。フイルムの直径は10cm以下で、箱も書籍用のものと比べてみると非常に小さく、弊社で製作する箱の中でも最小の類である。これらの箱が散逸しないよう、棚はめ込み式保存箱にひとつにまとめて収納する。

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2014年02月20日(木)

補修に使用する和紙の短冊。一定幅のボードに和紙を巻き取り、上下の辺をホチキスで固定しておく。これを必要な幅でカットして短冊を作る。ごく薄い和紙の短冊も、ボードに固定されていると絡まりにくく扱いやすい。なお、この補修紙の場合は極薄なので水切り喰い裂きにはしない。

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2014年02月13日(木)

七段飾りの雛人形用の保存箱。依頼主の希望で毎年の雛祭りの飾り付けの際に管理し易いように、雛段の段数ごとに人形と装飾品をまとめて収納できる。箱の持ち運びを考慮して、仕切り付きの箱を3段に重ねてつづら箱に収納する構造にした。

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2014年02月06日(木)

原資料のマイクロ化・デジタル化に伴う、無線綴じハードカバー製本の解体作業。安全かつ確実に資料の情報を撮影するために、見開き具合を十分に確保しなければならない。ハードカバーから本体を外した後、5ミリ厚程度にさらに分割していく。撮影後は紐で平綴じし直し、カバーと接合して復元する。

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2014年01月30日(木)

本の修理に使うクロスや革。クロスは同じ色でも、目の織りの粗いものや細かいもの、光沢のあるものなど様々揃っている。資料の形態や大きさ、厚みなどによって使い分ける。

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2014年01月23日(木)

東京大学東洋文化研究所図書室様から所蔵する漢籍を資料サイズの計測から保存箱の作成、収納のご要望をいただいた。容器作成に加え、資料のサイズ計測から収納までを行う。採寸は当社製「採寸道具」を用いて計測する。左側の壁に資料をあて、左右と共に上下からもメジャーのついた板をあてる。手作業で丁寧に採寸することで、複雑な形の資料や傷みの異なる資料でも外形寸法が容易に計測できる。取ったデータはタブレット端末に入力していく。漢籍は組本が多く、厚みの計測には特に注意を必要とする。今日計測したデータをもとに保存箱を作成し、2月下旬に収納する。

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2014年01月17日(金)

和装本の本紙への足付け。過去の修理で本の背を化粧裁ちしたために、寸法が足りなくなり、文字が綴じの内側に隠れている。今後も現物を利用したいという所蔵者様の要望により、一度解体し、綴じしろとして一丁ずつ和紙の足を付けて綴じ直す事で、ノド元まで開き文字が読めるようになった。

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2014年01月06日(月)

謹んで年頭のご挨拶を申し上げます。昨年中は格別のご厚情にあずかり、誠にありがとうございました。おかげ様でよき新春を迎えることができました。本年もなお一層のご愛顧を賜わりますようお願い申し上げます。

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2013年12月20日(金)

「今日の工房」も、2013年最後の回となりました。今年は、防カビ・殺虫のための無酸素パック「モルデナイベ」(2012年発売)に続き、汚染ガス吸着シート「GasQ」や「簡易ドライクリーニングボックス」など、保存容器という枠を超えた新商品が生まれ、ご好評を頂きました。また、他機関からの工房見学弊社スタッフの海外講演など、様々な交流の機会を頂いた年でもありました。今年一年の皆様のご愛顧を心より御礼申し上げます。来年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

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2013年12月12日(木)

先週に続き、韓国ソウルへの出張の内容を紹介する。11月8日は龍仁大学校講 堂にて、「近現代資料の劣化と保存対策」をテーマに講義を行った。講義後には参加された国立機関や文化財保存関連機関の方々との討論会が企画され、有益な 議論と意見交換の場となり大変実りの多いものだった。終了後には韓国料理をいただきながらの懇親会も。今回の訪問は韓国の修理業界の現状をつぶさに知るこ とができ、とても参考になった。 また自分たちの現状を見直す良い機会にもなり、大いに刺激を受けた。

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2013年12月05日(木)

今週から2回にわたり、韓国ソウルでの出張(11月7日~11月10日)の内容を紹介する。以前弊社に見学に来られた韓国龍仁大学校文化財保存学科教授・文化財庁文化財専門委員の朴智善先生から講演の依頼をいただき、2日間の日程でソウルを訪問した。11月7日には韓国国家記録院(NARA記録館)を訪れた。NARA記録館は国内・外の重要記録物の収集と保存、記録情報の提供サービスを行うための施設。そのための様々なセクションが設置されている。館内の8つのセクションと地下書庫を案内していただき、お話を伺った。

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2013年11月28日(木)

修理工房の温度・湿度を管理する。工房には温度・湿度を測定記録するデータロガーを設置し、環境管理に役立てている。現在の温度・湿度がわかるだけでなく、測定記録をグラフ化し、変化を確認することができる。これからの時期は乾燥しやすくなるため、部屋を加湿したり、湿度の変化に敏感な資料を作業時以外は容器に入れておくなどの対策をとる。

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2013年11月18日(月)

全国歴史資料保存利用機関連絡協議会(全史料協)の第39回全国(東京)大会に出展しました。ブースでは新商品「汚染ガス吸着シートGasQ」を筆頭にコンサベーション、アーカイバル容器、「防カビ・殺虫ができる無酸素パックMoldenybeR」、空気清浄機付「簡易ドライクリーニング・ボックス」を出展しました。今年の各種展示会への出展は、これで最後になります。

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2013年11月14日(木)

船舶の紙模型用の保存容器。最小190mmから最大1100mmまでの61点。出し入れをスムーズに行えるように容器の壁が倒れる構造にし、トレイに載せたまま横に引き出せるようにした。船首と船尾が接触する部分には綿布団を取り付け、また模型に使用されている接着剤などから発生する有機酸ガスの対策として、「汚染ガス吸着シートGasQ」を資料の周囲に設置した。実際に模型資料が収納された様子を、事例として近日中にホームページに掲載する予定です。

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2013年11月8日(金)

社内で使用しているドライクリーニング用ボックス。小型の空気清浄機を装着する仕様となっており、クリーニング作業中に発生する粉塵やカビ残滓が拡散せず、作業者の健康被害を防いでくれる。空気清浄機からの排気による微細な粉塵などはHEPAフィルターに吸着させることで作業環境への影響も少ない。また折り畳み収納が可能であるため、省スペースで保管できる。商品化を検討中です。→販売を開始しました。書庫内で安全にホコリやカビ残滓を除去「簡易ドライクリーニング・ボックス

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