今日の工房 2013年

週替わりの工房風景をご覧ください。毎日こんな仕事をしています。

2013年06月20日(木)

商品の梱包について。組み立て式の保存容器は、平たいまま数枚を重ねてエアキャップでまとめている。エアキャップを留めるテープは、お客様が開封時に分かりやすいようあえて色つきを使用している。完成箱の商品を段ボール梱包する場合は緩衝材を使用し、段ボールと商品の間に空間を作ることで、輸送時に商品へのダメージが無いよう工夫をしている。

続きを読む

2013年06月07日(金)

工房環境をより一層改善するための対策の一つとして、専門家に依頼し空中浮遊菌サンプラーで修復室内の浮遊菌検査を行った。さまざまな資料を扱う現場の環境レベルを把握することは、作業者の健康に配慮する上でも大切なこと。これから梅雨時期に向けクリーンな環境を保つために、今回の検査結果を元にした対策を実行する。

続きを読む

2013年05月30日(木)

映画スチール用保存箱。作品ごとのスチール数に合わせた寸法に部屋を区切った。スチールを1枚ずつ二つ折りの3Fフォルダー(映画タイトル等を記入できるようにタブ付き)に挟んだ後、保存箱に立てて収納する。取り出しを容易にするため、箱側面と仕切り板はフォルダーよりも低くした。スチール増に対応できるよう仕切りは取り外し可能。

続きを読む

2013年05月16日(木)

アーカイバル容器部門のCSSテーマの一つ「新製品開発」の企画会議の様子。ユーザーの視点を取り入れつつ、保存容器の機能・デザイン・価格などをさまざまな側面から検討した。容器の形状サンプルも作製し、従来品の不満を解消する方法やアイデアをこれからの製品づくりに活かす。

続きを読む

2013年05月02日(木)

間紙は、絵画作品等を重ねて保管する際に、色移りや貼り付きをおこさないように間に一枚ずつ挟み込むものである。ひと口に間紙といっても、透けるようなものから、画用紙並にしっかりしたものまで質感もさまざま。弊社では、作品の材質や保管方法など、用途にあったものを選んで頂けるようサンプルを用意しておりますので、ぜひご利用下さい。

続きを読む

2013年04月25日(木)

巻子用保存箱の製作風景。全長が20cm未満の物から 120cmを超える物まで約70点の巻子に、1点ずつ箱の内寸を合わせ製作した。軸の直径が1cm未満の資料にも軸受を設け、軸をのせる窪みの細かい部分にも丁寧に化粧貼りを施した。

続きを読む

2013年04月18日(木)

國學院大學学術メディアセンターにある渋谷キャンパス図書館様が所蔵する、江戸初期に描かれた「祇園社祭礼屏風」を収納する保存箱を作成した。「普段は縦置き、屏風を取り出す際には平置きにできる箱を」というご依頼を受け、取り出しをサポートする平紐付きのトレイと、縦置き時に屏風の傾きを抑えるスペーサーを付けた台差し箱になった。

続きを読む

2013年04月12日(金)

紙の加速劣化試験を行うための定温乾燥機。ISO 5630-5:2008 (ASTM D 6819-02: Temperature aging method  を元にした規格)の方法で試験を行い、経時による紙の劣化挙動を予測する。この試験法は、「自然に経時した場合の劣化度との整合」がつく方法といわれてい る。サンプル紙片(一枚物および束にしたもの)を密閉した試験管に入れた後、庫内全体を常に100℃に保つことができるオーブンに5日間入れるだけで結果が出る。

続きを読む

2013年04月04日(木)

木版画連作を収納するトレイと保存箱を作製した。作品を持ち運ぶ際の扱いやすさ、中身の確認がしやすいもの、光や埃からの保護といった収納ニーズに合わせ、シンク型のトレイには内が透けてみえる程の薄い不活性の不織布を組み合わせた。複数の作品を重ねフラットな状態でまとめて保存箱に収納する。

続きを読む

2013年03月21日(木)

東京はここ数日の暖かさで桜も開花し、弊社の周囲もすっかり春めいてきた。一方、社内では年度末繁忙期の真最中。最後の追いこみで連日フル稼働である。弊社が春を満喫できるのは、もう少し先になりそうだ。

続きを読む

2013年03月07日(木)

仏像本体と付属する装飾品をまとめて収納したいという依頼を受け作製した、仕切り付きのつづら式保存箱。 装飾品は個別の小箱に収納し、本体と部屋分けをするため、つづら箱の中に着脱可能な仕切りを設けた。 各資料は綿布団で包み、保存箱内で安全に保管ができる。

続きを読む

2013年02月28日(木)

丸筒に巻いた大型拓本用の保存箱。丸筒用に軸受を付け、本紙部分は拓本を優しく受けるために綿布団を底に敷いた。箱を重ねても安定して収蔵できるよう箱のサイズは揃えて欲しいとのお客様のご要望のため、天地寸法の短い作品はお客様で内寸を調整できるよう軸受を未固定にした。側面下部のポリプロピレン製の取っ手により、安定した持ち運びが可能になった。

続きを読む

2013年02月21日(木)

銅像を収納する保存容器を作る。既存の木箱にガス性の酸を感知する薬剤を染み込ませた紙片(A-Dストリップ)を入れると、6時間後に元の青色が緑色に変色した。木箱の組み立てに使う接着剤、もしくは木そのものから有機酸が放出し、箱の中が酸性雰囲気であることが判る。新たな保存容器は錆の原因となる腐食ガス吸着機能と防湿効果をもつ「新きりなみ」仕様となっている。銅像は綿布団を敷き詰めたシンクに納め、元の箱とともに収納した。

続きを読む

2013年02月15日(金)

B0サイズ(1030×1456mm)用アーカイバルクリアホルダーの 作製。ハンディタイプの超音波溶断機で長距離をシールドしようとすると、手元が安定しないため溶断面が歪んだりシールミスなども起きやすい。そこで専用の 治具に装着すると、これだけ大きなサイズでも確実な加工が出来て、仕上がりも綺麗。大型の地図や図面のエンキャプシュレーションをする際にも活用できる。

続きを読む

2013年01月24日(木)

個人の方の遺品(モノ資料)のコレクション用に製作した保存容器。収蔵庫内の引き出しに混在していた様々な資料を、分類・整理するために容器に仕切りを設けた。高さのある資料は個別に壁で囲い、平たく薄い資料は上げ底にして取り出し易くした。

続きを読む

2013年01月17日(木)

原資料のマイクロ化・デジタル化に伴う解体・復元・容器収納作業。資料を代替化のために撮影する際、安全に撮影するのに必要な見開き具合を確保するのが困難な場合、予め解体を行う。撮影後は、再製本や新規表紙作成による綴じ直し、あるいは保存容器への収納を行う。いずれの行程も所蔵者様、撮影業者様、弊社の3社で事前に方針を決める。画像は簿冊(合冊製本)、タイトバック(本体の背と背表紙が接着された構造)の革装丁本、金属による平綴じの小冊子の形態の解体前、解体後、復元後、容器収納の例。

続きを読む
ページの上部へ戻る