今日の工房 2005年 6月

週替わりの工房風景をご覧ください。毎日こんな仕事をしています。

2005年06月27日

コート紙に印刷された明治期の書籍のコンサベーション・バインディング。「元の製本方法」が弱く、元通りに直すと元通りに傷む。ベラム支持体を表紙ボードに挿入し、背にトウイング革を二重に貼って固め、適度な開きと閉じができるようなスプリング・バック構造にした。

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2005年06月20日

絹織物を入れる大型の被せ蓋式保存箱を作る。絹はタンパク質であり、使用されている染料は酸にもアルカリにも敏感で、変質・変色しやすい。一般に、テキスタイルを長期に保存する容器は、接触する容器の内壁を3F(無酸・無アルカリ・無サイズ)にすることをお奨めしている。

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2005年06月13日

「材木から紙を作る」のCSS。割り箸を削ったチップを、還流冷却をしながら加熱して繊維を取り出し、木枠で漉く。紙になる際の水素結合が実感できる。ご指導してくださった杉原和男先生にお礼を申し上げます。

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2005年06月06日

「アルカリ残留量の測定」のCSS。ISO 10716 :Paper and board -Determination of alkali reserve に基づく。脱酸性化処置の効果をシュミレーションするためだが、「アルカリ残留量が明確な標準紙」が存在しないのが辛い。

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2005年06月01日

5~6月は基礎体力強化月間。各人がそれぞれテーマを持ち、約1ヶ月、ルーチンの仕事を離れて専念する。写真は「濡らし・洗浄・乾燥」のCSSの作成。こ のほか、今年度は7つのテーマがあり、年度をまたぐこともある。ここから次の確かな技術や、新しい機能を持つ製品が生まれる。

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